DXを漫画で解説――人生がよくならなければDXとはいえない! #マンガでわかるIT用語

DX (Digital transformation)とは?

DXと書いて「デジタルトランスフォーメーション」と読みます。
デジタル技術を用いて、シゴトや生活をよりよく変革すること。
「Xでトランスフォーメーションって読むのかよ、長い!」と感じますが、英語圏ではtransの略にXを使うそうです。
かつてIT化、デジタル化、デジタルシフトと呼ばれたものの、今風な言い方なのかな、と思ってたんですが、調べてみるともうちょっと意味深な言葉のようです。

「DX」にはこれまででてきたデジタル化に関連する用語と比べるとデジタルによって「変革」もしくは「イノベーション」を生み出すという意味合いが濃いみたいです。

見方を変えれば、DXというたった2文字、画数にしてたった4画でデジタルによるわたしたちの生活や仕事の変革という事態が表現できる時代がきた、ということなんですね。
それぐらいコトが進んでいる、ということなのかもしれません。

実は経産省も2019年にDXという言葉の定義を発表しています。

参考: 「DX 推進指標」における「DX」の定義
「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や 社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」
https://www.meti.go.jp/press/2019/07/20190731003/20190731003-1.pdf

定義の中で「デジタル技術を使って事業を変革し、業務や企業文化まで変革せよ、そして競争に打ち勝て」というところまで語られています。
単に技術的なデジタル化だけではなくて、経営そのものや文化、関わる人達の態度や生活習慣まで変えちゃうというでかい話がDX、ってことになるみたいですね。

いやぁ、深いです。正直なめてました。

この言葉、2004年にスウェーデンのウメオ大学のエリック・ストルターマン教授が提唱したものとされています。
結構古い言葉だったんですね。
デジタルトランスメーションという言葉は教授の「INFORMATION TECHNOLOGY AND THE GOOD LIFE」という論文の中ででてきます。
https://www8.informatik.umu.se/~acroon/Publikationer%20Anna/Stolterman.pdf

論文によれば、デジタルトランスフォーメーションは、「デジタルテクノロジーが人間の生活のあらゆる面でひきおこし、影響を及ぼすような変化」だとされています。
論文のタイトルにもありますが、情報テクノロジーがよりよい生活に結びつくことが重要、ということらしいですね。
個人であればよりよい生活に結びつく、ということになりますし、企業ならつまるところ業績UPにつながる、ということですよね。

DXとは、単にデジタル化することではない。
関わる人がよりよい人生を享受できるのがDXってことになりそうです。
考えさせられます。

(了)

漫画:湊川あい(みなとがわ あい)

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IT漫画家。著書『わかばちゃんと学ぶ Webサイト制作の基本』『わかばちゃんと学ぶ Git使い方入門』『わかばちゃんと学ぶ Googleアナリティクス』が全国の書店にて発売中。
『マンガでわかるGit』『マンガでわかるDocker』『マンガでわかるRuby』『マンガでわかるサーバー監視』といった、分野横断的なコンテンツを展開している。

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文:深水英一郎(ふかみ えいいちろう)

ふかみん

ツクレル担当。CGM寄りのWebサービスの開発や運営に関わり、日本一のウェブサイトに贈られるWeb of the Year 年間総合大賞を受賞、3年連続入賞を果たす。また、ウェブマーケティングへの貢献が認められ、Webクリエーション・アウォード受賞。ニュースサイトの立ち上げやネット流行語大賞を創設するなど、新しいものづくりが大好物。最近までホラー映画が怖くて観れなかったが、少しずつ観ることができるようになってきた。良いホラー映画あったら教えてください。

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